SESあるある12選!やばい働き方と呼ばれる理由とその実情

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SES(客先常駐)という働き方を耳にすると、「大変そう」「やばいのでは」と感じる人は少なくありません。 現場が変わるたびに仕事内容や人間関係がリセットされ、努力が伝わりにくく孤独を感じやすい仕組みがあるからです。

さらに、給与が客先の評価に左右されたり、固定残業代(みなし残業)が前提だったりと、不公平感を覚える理由もあります。

一方で、短期間で多様な現場を経験できる柔軟さや、新しい技術に触れられる機会は大きなメリットです。 要するに、SESは「やばい」だけでなく、人によって合う・合わないが分かれる働き方なのです。

この記事では、その特徴やよくある悩み、そして次の選択肢を整理しています。もし今、不安を抱えているなら、一緒に見ていきましょう。きっと自分に合った方向性を考えるヒントになるはずです。

こういう方に読んでほしい
  • SESの働き方にモヤモヤを感じているITエンジニア
  • 「このままでいいのか」と悩みながら働いている人
  • 転職やキャリアチェンジを考え始めている人
  • これからSES企業に入ろうか迷っている
目次

SESあるある12選|現場でよく見られる事例

ここからは、SESで働くITエンジニアが実際に直面しやすい「あるある」を12個にまとめました。 もし今「自分だけがつらいのでは?」と感じているなら、きっと共感できる部分があるはずです。

ここで紹介するのは、単なる愚痴ではなく、なぜそういう状況が生まれやすいのか、そこからどんな影響があるのかを整理したものです。 読み進めることで、自分の経験を客観的に見つめ直したり、これからどう対応していくかを考えるきっかけにしていただければと思います。

1) 上司が仕事内容を把握していない

自社の上司が現場に足を運ぶことはほとんどなく、月に一度の面談で「今どんな案件を担当してるの?」と尋ねられて驚いた──そんな経験をする人は珍しくありません。 業務内容や日々の成果を上司が把握していないため、頑張りが正しく評価されず、昇給や昇格が停滞するケースもあります。

こうした状況では、上司に直接理解を求めるよりも、「課題→対応→成果」を簡潔にまとめた週報やログを残すことが効果的です。証跡を積み重ねていくことで、評価の材料を自ら用意できるのです。

2) 案件待機で“暇つぶし”が増える

「次の案件が決まるまで待ってて」と指示され、何週間もオフィスで待機。あるいは、常駐先でタスクが与えられず、時間を持て余す。SESではこうしたシーンが度々発生します。 最初は気楽に感じても、日が経つにつれて「自分は必要とされていないのでは」と不安が募り、自己効力感が下がってしまうのです。

この時間を活かす人もいます。学習した内容をブログにまとめたり、小さな自動化スクリプトを作って社内で共有したり。「成果を可視化する工夫」をしておくと、次の案件へのアピールにつながります。

3) 地方の長期常駐を突然打診される

ある日突然、「来月から○○県に行ってほしい」と言われる──SESではよくある話です。 単身で移動することになれば、生活費の増加や家族との距離の問題、友人関係の分断など、プライベートに大きな影響が及びます。

多くの人が戸惑うのは、こうした転勤が契約や求人票に明確に書かれていない点です。勤務地や変更範囲の条件を事前に確認しておくことは、後々のトラブルを避けるうえでとても重要です。

4) 在職中に転職エージェントへ相談する

「すぐに辞めるのは不安。でもこのままでは限界…」そんな気持ちから、在職中にこっそり転職エージェントに登録する人は少なくありません。 実際に相談してみると、自分の市場価値や求人の選択肢が想像以上に多いことに気づき、心が軽くなる場合があります。

在職中だからこそ、今の職場と比較しながら「どんな働き方が自分に合うのか」を冷静に考えられるというメリットもあります。将来を見据えて準備を始めるには、早めの相談が安心につながります。

5) フリーランスを検討したり、現場不一致で短期離職する

SESとフリーランスは働き方が似ているため、「だったらフリーランスの方が収入も高いし良いのでは?」と考える人も多いです。 また、常駐先の雰囲気が合わず、数か月で辞めてしまうケースもあります。

フリーランスは確かに自由度が高く、収入も魅力的に見えますが、その一方で案件獲得の営業力や収入の安定性、自己管理の厳しさがついて回ります。勢いで判断するのではなく、自分が長期的にどう働きたいのかを整理することが大切です。

6) みなし残業(固定残業代)が前提

給与明細を見て「実は残業代が最初から含まれている」と知り、戸惑う人も少なくありません。 SES企業ではみなし残業を採用するケースが多く、実際の残業が多くても少なくても、給与が変わらない仕組みになっています。

これによって「働きと報酬が釣り合っていない」と感じやすくなります。固定残業の時間数や超過分の扱いを確認し、納得感を持って働けるようにすることが重要です。

7) 市場価値診断で年収の差を実感する

転職サイトや診断ツールで自分の市場価値を確認したとき、今の給与とのギャップに愕然とする人は多いです。 「こんなに差があるのなら、もっと評価される環境に行きたい」と考えるきっかけになります。

診断はあくまで目安ですが、複数のサービスでチェックするとより客観的に把握できます。「今のままではもったいないかもしれない」という気づきが転職行動の第一歩になるのです。

8) 炎上案件の配属が“噂”で回る

「○○さん、炎上案件に飛ばされたらしい」──SESの社内ではこんな噂話がよく飛び交います。 不安を煽る噂は、配属への信頼を揺るがし、余計なストレスを生み出します。

ただし、実際に配属されてみると「想像より落ち着いている」ケースもあります。うわさに流されず、一次情報を確認する姿勢が必要です。

9) 1人常駐で孤立する

SESあるあるの代表格が「1人常駐」です。 相談できる相手も同期もおらず、日々の小さな疑問を解決できずに抱え込んでしまう。そんな孤立は、メンタル面だけでなくスキル習得にも影響します。

孤立を避けるには、相談ルートやレビュー体制があるかを事前に確認することが不可欠です。孤立を前提に備えておくことで、リスクを最小限に抑えられます。

10) コミュニケーション不足で壁にぶつかる

新しい現場に入るたびに、人間関係を一から築く必要があります。 最初の数週間でうまく馴染めないと、質問できず孤立してしまい、成果が出せないまま案件を外されることも。

だからこそ、着任初日の自己紹介や役割の確認、期待値のすり合わせが非常に大切です。小さな準備が、その後の働きやすさを大きく左右します。

11) 社内SEへの憧れが強まる

「いつかは社内SEになりたい」──SESで働いていると、この思いを持つ人が少なくありません。 安定した環境や腰を据えて働ける雰囲気に魅力を感じるのは自然なことです。

ただし、社内SEといっても業務範囲は多岐にわたり、情シスやセキュリティ、運用保守、企画やデータ基盤など企業によって役割が大きく異なります。求人票や職務記述書を丁寧に読み込み、理想と現実の差を埋める準備が必要です。

12) 客先評価に給与が左右される

SESの給与は、客先での評価が強く影響します。 同じ会社に属していても、客先の評価が低ければ昇給は望みにくく、「努力が報われない」と感じる原因になります。

だからこそ、日報や成果報告を工夫し、自分の貢献を“見える形”に残すことが大切です。 「やっていることが伝わらない」というリスクを、自らコントロールしていく姿勢が求められます。

SESのメリットとデメリットを整理する

SESで働くときには「良い点」と「気をつけたい点」が表裏一体で存在します。 ここでは両方を同じ目線で見比べられるように整理しました。ご自身の状況と照らし合わせながら読んでみてください。

メリット/デメリット早見表

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観点メリット(活かせる点)デメリット(気をつける点)
経験の幅多様な現場に短期間で触れられるため、業務の横断的な知見が広がる。現場が頻繁に変わるので、専門を深めづらい。
適応力新しい環境での立ち上がりや関係構築が早くなる。1人常駐や文化の違いから孤立することがある。
キャリア探索向いている業務や業界を早く見つけやすい。担当や評価が現場依存で、キャリアの一貫性が弱くなる。
評価・給与客先で高評価を得ると、次案件で役割や単価に反映されやすい。評価者が客先中心になるため、社内昇給に繋がりにくい。
労務・制度現場によっては柔軟な働き方を経験できる。固定残業(みなし残業)の内訳が不明瞭な求人もある。
契約の性質請負・準委任・派遣など、自分に合う形を選びやすい。“派遣と請負の線引きは実態判断”のため誤解が生じやすい。

なぜSESは「辞めたい」と言われるのか?現場の実情から見える理由

「辞めたい」と感じるのは、決して珍しいことではありません。 SESという働き方の特徴を振り返ると、その背景が自然と見えてきます。

1) 孤独感が強くなりやすい

SESでは客先に1人で常駐するケースも多く、周囲に同じ会社の仲間がいないことが少なくありません。 質問や相談を気軽にできない環境はプレッシャーとなり、孤立感から「もう続けられない」と思いやすくなります。

2) 評価が不透明でモチベーションが下がる

評価をするのは客先の担当者、給与を決めるのは自社の上司。 この構造のため「自分の努力が正しく伝わらない」「給料に反映されない」と感じる人が多く、やりがいを失う大きな理由になります。

3) キャリアの一貫性を持ちにくい

SESでは案件ごとに職場や担当が変わります。 幅広い経験は積めますが、ひとつの専門を深めにくく「自分は何が強みなのか」と迷う原因にもなります。

4) 労働条件が曖昧な場合がある

求人票の記載が「固定残業込み」「勤務地は応相談」といった曖昧な表現であることも少なくありません。 後になって「想定外の働き方」を強いられ、不信感につながるケースもあります。

5) 長期的な安心感を得にくい

SESは契約更新や案件の有無に左右されるため、「来月はどうなるのか」と不安を抱えがちです。 安定した職場に腰を据えて働きたいと考える人にとっては、大きなストレス要因になります。

こうした要素が積み重なることで「辞めたい」という声が生まれやすくなります。 つまり、問題は個人の弱さではなく、仕組みそのものに存在する働き方の特徴にあるといえるでしょう。

SESから脱出するために有効とされる具体策

ここでは「どうやって抜け出せばいいか」を、実際に現場でよく使われている工夫や行動例として紹介します。 大きな決断を一気にする必要はありません。まずは小さな確認や準備から始めてみるのが現実的です。

1) 契約・求人条件を“見える化”する

求人票や契約書を細かく確認せずに入社すると、後から「思っていた条件と違った」と感じるケースがあります。 特に 固定残業の内訳勤務地・職務変更の範囲 は注意すべきポイントです。

よく実践されているのは以下のような方法です。

  • 求人票に「基本給/固定残業の時間数・金額/超過分支払い」が明記されているかを確認する
  • 契約書に「就業場所」「再委託の有無」「解約条件」が書かれているかチェックする
  • 面接や契約時に「超過分は何分単位で精算ですか?」など具体的に質問する

比較用のチェック表

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項目現職候補A候補B
基本給28万円30万円27万円
固定残業(時間・金額)30時間/5万円20時間/4万円無し
超過分精算ありありあり
就業場所/変更範囲東京23区内首都圏全域東京本社のみ
指揮命令の所在客先客先自社
解約・更新条件3か月更新半年更新正社員雇用

2) 自分の契約形態を正しく把握する

「SES=派遣」と思われがちですが、実際には 派遣/請負/準委任 の違いがあります。 契約形態によって適用されるルールが異なるため、契約書を読み返し、自分がどこに当てはまるか確認することが重要です。

たとえば、派遣には「3年ルール」や「同一労働同一賃金」の適用がありますが、請負や準委任は判断基準が別になります。 不明点があれば、人事や担当者に質問してクリアにしておくと安心です。

3) 市場相場を押さえる

ITエンジニアは売り手市場といわれています。 実際に、求人倍率は常に高い水準にあり、選択肢が多いのが特徴です。

数字や相場を調べると「逃げ場はある」と実感しやすくなります。 職種ごとの年収中央値や地域別の求人動向を簡単にメモしておくだけでも、自分の立ち位置を把握できます。

4) 評価のすれ違いを減らす

SESでは、評価するのが客先で、給与を決めるのは自社という構造があります。 そのため「頑張っても伝わらない」と感じやすいのが実情です。

このギャップを埋めるために役立つ工夫があります。

  • 週報を「課題→対応→成果→次回予定」でまとめる
  • Pull Requestや議事録のリンクを週報に添付する
  • 四半期ごとに「数値+ストーリー」で成果を整理しておく

こうした取り組みは、評価を受けやすくするだけでなく、転職活動のときに実績としても活用できます。

5) 転身ルートを比べる

SESから次に進むときの代表的な選択肢は 社内SE/自社開発/フリーランス です。 肩書きよりも「任される役割」や「評価のされ方」で比べると、ミスマッチを防ぎやすくなります。

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ルート主な役割確認ポイント
社内SE社内システムの企画・運用内製比率、予算権限、SaaS選定の有無
自社開発プロダクト開発・運用リリース頻度、レビュー文化、技術負債対応
フリーランス業務委託(開発・運用・PMなど)実効単価、直請け比率、更新率、支払サイト

6) 今日からできる小さな一歩

転職やキャリアチェンジを本格的に始める前に、日常の中でできる小さな行動があります。 短時間で取り入れられるので、無理なく次のステップに繋がります。

  • 求人票を見直し「固定残業」と「勤務地変更範囲」を確認する(5分)
  • 契約書で「派遣/請負/準委任」の区分を確認する(10分)
  • 転職サイトや調査記事で最新の求人倍率や平均年収を調べてメモする(5分)
  • 週報テンプレートを作り、成果やURLを記録できる欄を作る(10分)

こうした小さな取り組みは「自分でも動けた」という感覚を生み、次の行動への自信につながります。

今日から実践できる行動ステップチェックリスト

大きな決断をいきなりするのは勇気がいります。ですが、小さな一歩なら今日からでも始められます。 ここでは「無理なくできること」を中心にチェックリストにしました。気になる項目を1つだけでも試してみてください。

チェックしておきたいこと

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行動ステップ内容
求人票を確認する固定残業の時間数・金額・超過分の支払い方法、勤務地の変更範囲をしっかりチェック。曖昧な場合は質問してOK。
契約区分を理解する自分が派遣・請負・準委任のどれに当たるかでルールが変わる。契約書を見返し、不明点は人事や上長に確認する。
市場の数字を調べる求人倍率などの客観的データを確認し、「選択肢がある」という安心感を得る。
小さなアウトプットを習慣にする週報や学びメモを残し、自分の成果を“証拠”として蓄積。転職活動時の大きな武器になる。
キャリアの方向性を仮決めする社内SE/自社開発/フリーランスの特徴を知り、「とりあえず次はここを目指そう」と仮で方向を置くと気持ちが楽になる。

まとめ

SESで働いていると「辞めたい」「合わない」と感じる瞬間は珍しくありません。 慣れない環境や評価の不透明さに疲れてしまうことは、決してあなただけの問題ではないのです。

大切なのは、感情だけで判断せずに、事実や状況を整理して冷静に考えること。 求人票や契約条件を丁寧に確認すること、契約形態の違いを理解すること、日々の成果を記録して可視化すること。 これらの小さな行動は、不安を減らし、次の一歩を踏み出す自信につながります。

そして、進む先は社内SE・自社開発・フリーランスなど複数あります。 どの道を選ぶにしても「自分の強みを活かせるかどうか」を基準にすれば、納得感のある選択ができるはずです。

焦らなくても構いません。一歩ずつ進めば、確実に道は開けていきます。

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